ぐらんぶる

 

 漫画の紹介となるとこれまでの裏モットーであった「多少賢そうな文章を書けるようになるための訓練」からやや外れてしまうのですが、あんまり笑った漫画なので紹介します。

結論から言うと、成人してから読んだ漫画で一番腹筋に来ました。

 

あらすじはこうです。

大学進学を期に叔父の家へ居候することになった北原伊織(♂)が、叔父の経営するダイビングショップ「grand blue」に案内されたところ、進学先のダイビングサークルが開催する地獄のような飲み会に巻き込まれたところから始まります。

地獄のような、とはこの場合、筋骨隆々の男たちが9割5分裸の状態で野球拳を行いつつ、度数の高い酒をばらまいている状況です。

バラ色の大学生活を夢見ていた伊織は残念なことに鮮烈な大学デビューを飾ることとなります。全裸で飲み会したり、従姉妹と交流したり、全裸で飲み会したり、稀にダイビングの練習をしながら、一般的なクズ学生としての道を進んでいきます。

 

とまあこれだけ書くとどこが腹筋に来るのかサッパリ分からないことと思います。

この漫画の腹筋ポイントは、ページ捲り後の顔芸にあります。

上記Amazonの表紙では綺麗な女性をメインに据えていかにも楽しげな大学サークルの飲み会といった風ですが、これを1枚めくると全裸の男が酒を浴びているシーンが隠れています。

そして、これが重要ですが、顔つきが超兄貴アドン・サムソンとかその方向です。

「!?」が入った瞬間のGTO小山田教頭テイストも時折見られます。

涼風を彷彿とさせる美麗イラストと超兄貴とのギャップ、それに至るまでの流れが本作品のキモと言えるでしょう。

 

1か所だけ、訴えられなさそうな範囲で内容を参照します。

女子大での学祭に入れるチケットを巡って、血で血を洗う醜い争いを繰り広げる伊織達馬鹿4名を見かねて、従姉から「友達と喧嘩なんて良くないよ!」という制止が入ります。

それに対する彼らの返答は「そうだ、確かに友人とはそういうものだ」「ありがとう、おかげで目が覚めた」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「じゃあ今から友達やめるぞ」

「短い付き合いだったなクソ野郎ども」

 

という般若の表情でのバトルロイヤルでした。(般若は女性ですが)

 

終始このノリで進んでいくので、アホな男のテンションが苦手だと辛いものがあるかと思われます。

が、刺さる人の感性には深く突き刺さって忘れられない作品になるのではないかとも感じています。

とりあえずお試し版か、電子版で一冊買ってみてはおいかが?